食・料理
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監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)
和洋中、広く使われるホタテは貝類のなかでも人気の食材だ。クリーミーな味わいから、カロリーが高いのでは?と思う人もいるかもしれない。今回はそんなホタテのカロリーについて徹底解説をしていこう。生のホタテのカロリーはもちろん加工品やホタテ料理についてもリサーチ。
ホタテは、二枚貝の一種である。冷たい水の中で生息することを好むため、産地は北海道や北陸など、日本では北の地域だ。生でも火を通しても美味しく、臭みなどが少ないことも人気を集める理由だろう。ここではそんなホタテそのもののカロリーについて、解説をしていこう。
ホタテの貝を開くとなかには貝柱とヒモ、そして内臓などがある。1個あたりの可食部は100~150gのものが一般的である。
ホタテ100~150g
カロリー/66~99kcal(※1)
ホタテの可食部のなかでも刺身や冷凍品として販売されているのは、貝柱の部分が中心である。ものによって大きさはまちまちだが、貝柱の大きさは20~60gが一般的である。
ホタテの貝柱20~60g
カロリー/16~49kcal(※2)
ホタテはそのものはもちろん、加工品としても人気が高い。おつまみや缶詰なども広く販売されている。ここではそんなホタテの加工品のカロリーを一斉調査する。
サラダなどにもよく使われるホタテの缶詰。甘みが凝縮していることから、旨みの素として活躍してくれる存在だ。
ホタテ水煮缶詰100g(液汁除く)
カロリー/87kcal
乾燥ホタテは、旨みの宝庫で戻し汁も出汁として活用できる。炊き込みごはんやスープ、茶碗蒸しなどにも欠かせない。そのままおつまみ感覚で食べることもできる。
乾燥ホタテ100g
カロリー/301kcal
貝ひもはおつまみとしても人気が高い。味付きのものが多い。
セブンイレブン『香ばしい風味の焼ほたて貝ひも』1袋(18g)
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カロリー/56kcal
ここからは代表的なホタテ料理のカロリーについて調査していこう。
生のままのホタテなので、ホタテ料理のなかではカロリーが低めである。
1人分およそ3切れ(45g)/44kcal
ホタテのフライは、小麦粉に卵、パン粉、そして揚げ油のカロリーがプラスされるため、ホタテ料理のなかではカロリー高めである。
1人分およそ4個/323kcal
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和食店や寿司屋でも人気の蒸しホタテも添加する油分などがないため、ホタテ料理のなかではカロリーは低めである。ちなみにボイルしたものもほぼ同カロリー。
1人分(85g)/90kcal
居酒屋や海の家、BBQなどでも食べられる焼きホタテ。とくにバター焼きのものは人気が高い。バターを添加してもホタテそのもののカロリーが低いため、さほど高カロリーにはならない。バターの量を減らすとよりヘルシーに。
1人分およそ貝柱3個分/136kcal
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ホタテは、栄養満点の魚介類として知られる存在だ。その理由のひとつが、多く含まれているタウリンだ。その詳しい栄養価や効果などを解説していこう。
ホタテに含まれる栄養素のなかで外すことができないのは、なんといってもタウリンであろう。タウリンは、栄養ドリンクなどにも含まれるもので、コレステロールや中性脂肪を減らす働きがある。このことから、ぜひ摂り入れるべき栄養素とされているのだ。(※7、8)
そのほかインスリン分泌の促進、高血圧予防、視力の低下防止などにも効果があるとされている。
ホタテに含まれる栄養のなかで、実は過剰摂取になりかねないものがある。それは亜鉛だ。宮城県水産技術総合センター水産加工開発部によるとホタテに含まれる亜鉛は100gにつき2.7mgで、厚生労働省が示している1日あたりの摂取推奨量から換算すると成人男性なら4つほど、成人女性なら3つほどで満たされてしまう。
亜鉛の過剰摂取は、下痢や食欲不振などを引き起こすことがあると厚生労働省からも発表されている。また長期的な過剰摂取が体に与える危険性も懸念されるため、食べ過ぎには注意が必要である。
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ホタテは、調理方法にもよるが、比較的低カロリー低糖質の食品といえるだろう。さらにタウリンが多く含まれている点にも注目したい。ただし、亜鉛も同時に多く含まれているので、大量摂取はあまりおすすめできない。バランスよく摂取して、健康維持に役立てるといいだろう。
(参考文献)