食・料理
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冬至にはゆず湯を楽しむ方も多いのではないだろうか。ゆずは、皮や果汁を無駄なく活用できる柑橘類である。料理に添えるのはもちろん、調味料としても活用できる。そこで今回は、ゆずを大量消費する人気レシピや伝統的な郷土料理を紹介していく。
まずは、ゆずをまるごと大量消費するレシピを紹介していこう。
完熟したゆずを大量消費するには、ジャムにするのがよいだろう。鍋で作るジャムの人気レシピを紹介する。
ゆずを縦半分に切って果汁を絞り、種を取り除いてお茶パックに入れておく。皮のわた部分をスプーンで取り除き、皮を千切りにしよう。鍋にお湯を沸かして、ゆずの皮を茹でては茹で汁を捨てるという「茹でこぼし」の作業を3回ほど繰り返し、水にさらして水気を切る。
鍋にゆずの皮、果汁、砂糖、種の入ったお茶パックを加え、中火で熱する。沸騰したらアクをとって弱火にし、お好みのとろみ加減になるまで煮て火からおろす。種が入ったお茶パックを取り出し、冷ましたら完成だ。
とろみ加減はジャムを少量スプーンに取り出し、冷ました状態で判断するのがポイント。また、煮詰めすぎるとジャムがかたくなるので注意しよう。ジャムを作っておけば、パンに塗ったりお湯で溶いてジュースにしたりできるので、作ってみてはいかがだろうか。
ゆずを大量消費にするには、ゆず味噌を作るのもおすすめだ。早速作り方を紹介しよう。
ゆずはよく洗って水気を切り、横半分に切って果汁を絞ってこして種を取り除く。皮はわた部分を取り除いてみじん切りにしておこう。鍋にお湯を沸かし、皮を入れて中火で少し茹でたら水にさらしてしっかりと水気を切る。先ほどの鍋を洗い、水気をふきとった状態で白味噌、砂糖、みりん、ゆずの果汁を入れて中火で加熱する。練りながらとろみがつくまで煮よう。最後にゆずの皮を加えて、混ぜながら加熱して完成だ。
ゆずの皮の苦みを抑えるには、ゆずを茹でてから水にさらすことが重要である。ゆず味噌を使用するといつもの料理がより美味しくいただける。たとえば、豆腐やふろふき大根に添えたり、魚や肉をゆず味噌で漬け込んだりすることで、ゆずのさわやかな香りが楽しめる。皮の切り方を変えて食感を楽しむのもよいだろう。
次に、ゆずの果汁を大量消費する簡単レシピのなかでも人気のゆずポン酢を見てみよう。
ここでは、醤油を使ったゆずポン酢の作り方を紹介する。
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醤油とゆずの果汁を1:1の割合で混ぜ、みりんを加える。みりんは煮切りみりんにしてもよい。それをキレイな容器に移し、一晩寝かせるだけで簡単にできる。保存する際にお好みで昆布やかつお節を加えることで、より味わい深いポン酢が楽しめるだろう。
ゆずポン酢は炒め物や鍋のつけダレなどに活用できる。保存する場合は冷蔵庫に入れるのを忘れずに。使用する前にはにおいを嗅いだり、少しスプーンに出したりして味を確認するとよいだろう。ゆずポン酢は簡単にできるため、ゆずの大量消費におすすめである。
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続いて、ゆずの皮を大量消費するレシピを見てみよう。
ゆずの風味を活かした、大根とゆずの浅漬けのレシピを紹介する。
大根の皮を厚めにむいたら拍子木切りにしておく。ボウルに大根、塩を入れてもみ込んでおこう。少し時間を置いたら大根の水気を切るように絞る。一方、ゆずは果汁を絞って種を取り除いておく。皮は黄色い部分だけにして千切りにする。ジッパー付きの保存袋に、大根、黄色部分のゆずの皮、果汁、砂糖、酢、唐辛子を入れてもみ込もう。冷蔵庫で1時間~半日浸けると味がよくしみ込む。
ゆずの酸味が気になる場合は、お好みではちみつや砂糖を加えて調整するとよいだろう。唐辛子が苦手な方は、唐辛子の代わりに切り昆布などを使用すると、旨みが増して美味しくいただける。
大分県の郷土料理で有名なゆずの皮煮も、ゆずの皮を大量消費するにはおすすめの一品だ。作り方は、ゆず皮の表面を大きめに切り、たっぷりの水で2回ほど茹でこぼす。水気を切ったら砂糖をまぶす。皮がしんなりしたら鍋に水を入れ弱火でコトコト煮込む。照りが出てきたら保存容器に入れて保存しよう。
煮込む際に火が強いと焦げたり煮崩れしたりするので、弱火でじっくり煮るのがポイントだ。
次に、栃木県の郷土料理であるゆず巻きの作り方を紹介する。まず、大根を薄切りにして、半日干しておく。ゆずは皮を薄くむき、細切りにする。大根でゆずの皮を巻き、味がしみ込むまで数日間、甘酢に浸けて完成だ。
大根は上述のように干してもいいし、塩もみして水分を抜いてもいい。ゆずの皮の大量消費にいかがだろう。
ゆずの大量消費ができるレシピを紹介した。ゆずは皮も果汁も余すことなく、まるごと活用できることがわかった。ゆずの使い道に困ったときには、いつもと違った料理を作ってみてはいかがだろう。食べたことのない郷土料理を食べることによって、プチ旅行気分が味わえるかもしれない。
経歴:大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。