食・料理
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監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)
長ねぎは比較的日持ちしやすい野菜のため、冷蔵庫の野菜室などで保存されることが多い。しかし、冷凍保存も可能で、さまざまなメリットがある。そこで、長ねぎを冷凍保存する方法や、冷凍した長ねぎのおすすめの使い方について紹介していく。
長ねぎを冷凍すると、冷蔵保存と比較して保存期間が延びる。また、日持ちがよくなることのほかにもメリットがある。詳しく見ていこう。
長ねぎを適切な方法で冷凍保存すれば、1ヵ月程度は食感や風味を維持することができる。冷蔵保存では1週間程度が目安のため、かなり保存期間が長くなる。さらに、長ねぎの冷凍保存には下記のようなメリットもある。
【食べやすくなる】
冷凍することにより、長ねぎの辛みがやわらぎ甘みが増す。また、細胞が破壊されるため、長ねぎの硬くて食べにくい青い部分がやわらかくなる。
【保存に手間がかからない】
長ねぎを冷蔵保存する場合、水で湿らせたキッチンペーパーで包むと長持ちするが、頻繁にペーパーを取り替えなければならない。一方、冷凍保存なら冷凍する前の一回の作業のみで、冷凍庫に入れっぱなしにしておける。長期保存できるだけでなく手間も省けるのだ。
長ねぎを冷凍保存する際は、2通りの方法がある。長い状態のまま冷凍する方法と、細かく刻んでから冷凍する方法だ。そのまま使えて便利なのは刻んでから冷凍する方法だが、水分が出やすくなる・香り成分である「アリシン」が飛んでしまうなどの注意点がある。
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アリシンは、ビタミンB1の吸収を助ける作用により疲労回復に役立つ、血行をよくし身体を温めるなど、風味がよいだけでなく健康面でもさまざまな効果が期待できる成分だ(※)。アリシンを飛ばさないようにするためにも、長い状態での冷凍保存がおすすめである。
長ねぎは水洗いして、1本を3等分程度に切り分けてから冷凍するとよい。青い部分と白い部分を分けるように切ると、用途に合わせて使いやすくなる。また、根の部分は冷凍する前に切り落としておこう。冷凍保存の手順は下記の通りだ。
【手順】
【ポイント】
冷凍庫に入れる際は、袋ごと金属トレーにのせたり保冷剤で挟んだりすると、短時間で凍らせることができる。なお、刻んで冷凍する場合は使いやすい量に小分けにしてラップで包んでから保存袋に入れるとよい。
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冷凍保存した長ねぎは、さまざまな料理に使える。ただし、冷凍した長ねぎを解凍すると水分が出て風味が落ち、食感が悪くなってしまう。風味や食感をなるべく損なわないようにするには、解凍せずにそのまま調理するのがポイントだ。
長ねぎは凍ったままの状態で、包丁で使いやすい長さに切って使おう。炒め物や鍋料理、スープ、煮物など、加熱調理するレシピがおすすめだ。青い部分も冷凍したことで食べやすくなっているため、卵焼きの具材や味噌汁、炒め物などに活用しよう。また、細かく刻んで冷凍した場合は、薬味のほかタレなどに混ぜ込んで使っても美味しい。
長ねぎを冷凍保存すると、日持ちがよくなるだけでなく、甘みが増し青い部分も食べやすくなる。また、冷蔵保存と比較して手間をかけずに保存できる点も嬉しい。刻んでから冷凍することもできるが、栄養効果や風味の維持には長い状態での保存がおすすめだ。冷凍保存した長ねぎは凍ったまま調理して、さまざまな献立に役立てよう。
(参考文献)