食・料理
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監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)
個性的な香りと味わいが特徴のセロリ。好きな人と嫌いな人に二分される野菜でもある。セロリに限ったことではないが、食物は栄養がある分、食べ過ぎると身体にあまりよくない影響を及ぼすことがある。今回はそんなセロリの食べ過ぎによって起こるデメリットについて解説をしていこう。
セロリは、ヨーロッパ生まれの野菜だ。そのままでも食べられるが、臭み消しの香味野菜としても活用されている。茎だけでなく、葉も食べることができ、汎用性も高い。栄養価が高いが、その分食べ過ぎには注意が必要である。ここではセロリの食べ過ぎが原因で引き起こされるデメリットについて解説をしていこう。
セロリ100gあたりには食物繊維が1.5g含まれている。それほど多い量とはいえないが、食べ過ぎると消化不良を起こしたり、便秘の種類によってはお腹が張るなどの悪影響が起こる場合がある。(※1,2,3)
セロリは、水分が多い野菜でもある。100gあたり94.7gとそのほとんどが水分だ。また、カリウムの含有量も多いため、セロリを食べ過ぎると身体を冷やしてしまうといわれている。(※1)
セロリは稀にアレルギー症状を引き起こすこともある。唇が腫れる、喉がかゆいなどの症状が一般的で、セロリをはじめとするセリ科の食材が原因とされることがあるのだ。(※4)
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セロリには、100gあたり410mgのカリウムが含まれている。これは野菜のなかでも多い方なので、セロリを食べ過ぎると過剰摂取になりかねない。腎臓の病気などでカリウムの制限がある人はとくに注意が必要である。(※1,5)
セロリのカロリーは、100gあたり12kcalなので、食べ過ぎたとて太る可能性は少ない。ただし、食べ方には注意が必要である。例えば、マヨネーズをたっぷりとつけて大量に食べるなどすれば、もちろん太る可能性がないとはいえない。
厚生労働省が策定した健康日本21によると、緑黄色野菜を1日120g以上、淡色野菜を1日に230g以上摂取することが望ましいとされている。単純に考えればセロリは淡色野菜なので、230gは食べていいということになる。しかし、栄養はバランスが重要。1つの食材だけでカロリーを賄おうとすると偏りが生まれてしまう。この辺りを鑑みて、セロリは1日に50~100gぐらいが適量と考えるのが妥当であろう。
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往々にしてデメリットはメリットと隣り合わせである。セロリはカリウムなどの栄養素が豊富な食材である。これは前述の通りデメリットにもなりうるが、適量であれば十分メリットにもなる。塩分の取り過ぎを抑制するほか、抗酸化作用の高いビタミンCやβカロテンも含まれており、健康維持に効果的であると考えられる。
セロリは食べ過ぎるとむくみや頭痛、便通の異常などを引き起こす可能性がある。しかし、これも食べ過ぎればの話。適量であれば、健康維持に効果を発揮してくれる栄養素を多く含んでいる。またカロリーは低めだが、食べ方によってはカロリーが上昇し、太る原因にもなりかねない。適量をヘルシーにいただくのがおすすめだ。
(参考文献)