食・料理
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蕎麦を食べた後の蕎麦湯を、楽しみにしている人は多いだろう。しかし、なかには蕎麦湯の味や飲み方などが分からないから飲まない人もいるのではないだろうか。そこで今回は蕎麦湯の正しい飲み方や、美味しく飲むポイントについて解説していこう。また、蕎麦湯を飲むメリットも併せて紹介するので、ぜひ参考にしてみてほしい。
蕎麦湯とは、蕎麦の茹で汁のことである。江戸時代に信州(現在の長野県)から伝わったと言われている。蕎麦湯には飲み方のマナーやルールなどがあるという人もいるが基本的に飲み方は自由である。とはいえ、蕎麦湯を楽しむためには美味しい飲み方を知っておくとよい。ここでは、蕎麦湯の正しい飲み方について詳しく解説していこう。
蕎麦湯は蕎麦つゆと割って飲むのが美味しいが、蕎麦つゆは塩分が多い。そのため塩分が気になる人は、蕎麦湯をそのまま飲むのがよいだろう。蕎麦屋によって量に違いはあるが、蕎麦つゆ(100g)を飲み干すと約3.3gの塩分を摂取することになる。1日の塩分摂取量の目安が18~29歳男性で7.5g未満、女性で6.5g未満となっている。蕎麦つゆを飲み干すことで、1日に摂取してよい塩分量の半分ほどになってしまうので、塩分が気になる人は蕎麦湯のまま飲むのをおすすめする。(※1)(※2)
蕎麦湯をそのまま飲んで風味を楽しんだ後は、蕎麦つゆで割って味を変えて飲むのもおすすめだ。蕎麦猪口に蕎麦湯を入れて飲むのが基本だが、蕎麦湯の湯飲みに入れて飲んでも問題ない。しかし、入れすぎると塩辛くなってしまうので少しずつ入れて濃さを調整しよう。
蕎麦湯の正しい飲み方がわかったところで、今度は蕎麦湯を美味しく飲むためのポイントを解説していこう。
蕎麦つゆと割って蕎麦湯を飲む場合は、蕎麦を食べる前から一手間かけるのがコツである。
最初に3分の1から半分ぐらいの蕎麦つゆを入れて、蕎麦湯を飲む際に調整できるように残しておく。また、薬味も同じで最初にすべて入れないで、蕎麦湯を飲む際に足すとよいだろう。割合は、蕎麦湯:蕎麦つゆ=8:2ほどがよいと言われているが、好みによって調整するのがよいだろう。
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蕎麦湯の飲み方がわかったが、そもそも蕎麦湯を飲むことにメリットはあるのかと感じた方もいるだろう。蕎麦は栄養食と言われており、植物性のたんぱく質が豊富に含まれている。ここでは、蕎麦湯を飲むメリットを詳しく解説していこう。
蕎麦とは蕎麦の実を使った「蕎麦粉」から作られており、蕎麦粉だけだと硬くなってしまうので、うどんの原料になっている「小麦粉」を混ぜて作られている食べ物だ。蕎麦粉が30%以上、小麦粉70%以下の割合で作られた蕎麦を「日本蕎麦」と呼ぶ。蕎麦は植物性たんぱく質やビタミンなどの栄養が豊富に含まれているが、茹でたときに水溶性の栄養が多くが流れてしまう。蕎麦湯は蕎麦から流れた栄養を摂取できる特徴を持っているのだ。ちなみに西日本はうどん文化なので、関東と比較するとそばを食べる割合が少なく、関西などでは蕎麦湯を飲む人は少ないようだ。(※3)
蕎麦(100gあたり)に含まれる主な栄養は以下の通りだ。
生の場合(※3)
茹でた場合(※4)
上記を見て分かるように茹でるとミネラルやビタミンのほとんどが茹で汁の中に流れ出てしまう。そのため、茹で汁を飲むことで流れ出た栄養を摂取することができるのだ。カリウム・ビタミンB1・ビタミンB2の主な働きも紹介しよう。
蕎麦湯とは蕎麦の茹で汁のことである。蕎麦湯だけで風味を楽しむもよし、蕎麦つゆと割って味を変えるのもよいだろう。蕎麦つゆと割る場合は、蕎麦湯:蕎麦つゆ=8:2がよいと言われているが、自分にあった割合で楽しむのがおすすめだ。この記事を読んで、蕎麦湯を飲む際の参考にしてみてはいかがだろうか。
参考文献※1※3※4文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/※2※6※7公益財団法人長寿科学振興財団
https://www.tyojyu.or.jp/※5参照:わかさ生活「カリウム」
https://himitsu.wakasa.jp/contents/potassium/